KEI.'s blog

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第3弾・アジリティは技術?曲がれない止まれないのは技術を知らないからかも。

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こんにちは。

KEI.です!

 

今回もアジリティに関してです。

アジリティシリーズ第3弾です。

 

前回記事↓

第2弾・ラダーやジグザグ走じゃアジリティは向上しない?-アジリティトレーニングを考える- - KEI.'s SPORTS

 

アジリティシリーズ↓

www.matsu-taiiku.com

 

 

アジリティを向上させるには?

これまでアジリティについて2つの記事(これこれ)を書いてきました。

  

その中で、

アジリティとは方向転換(Change of direction)能力と認知・意思決定能力が同時に起こる運動と書きました。

そのためアジリティを向上させるためには、単純な方向転換走(コーンを使ったジグザグ走など)やラダートレーニングなどではアジリティは向上しないかもしれない、とも書きました。

(詳しくはリンク先の2記事を読んでみてください。)

 

ではどうしたらアジリティが向上するか?

と考えたときに、アイデアとしては、

 

・筋力を向上させる。(下肢筋力、コアの安定性など)

・パワーを向上させる。

・方向転換の技術を向上させる。etc...

 

などまだまだあると思います。

もちろんこれらは互いに関連しあっていて、独立したものではないですが。

 

方向転換の能力をを相手がいて判断を伴う状況下で発揮すると考えたとき、じゃあ相手がいる状況下で方向転換を行っているだけでアジリティが向上するかといえば、それだけでは限界があるでしょう。

それだけで十分なら、球技スポーツをやっていれば上がるので、別でアジリティのトレーニングをする必要はありません。

 

アジリティの要素はたくさんありますが、今回はその中で方向転換の技術にフォーカスして書きたいと思います。

 

 

方向転換は技術?

直線走のスピードは筋力やパワーが向上することで速くなります。

(もちろんそれだけではなく技術的なものは必要ですが。)

 

方向転換走も筋力やパワーとの相関関係はありますが、その動きが複雑になればなるほどその関係性は低くなります。

右に1回曲がるだけなのか、2回方向を変えなければならないのか、もしくは後ろ方向に行かなければならないのか、などという複雑さです。

 

その要因の一つとして、方向転換の技術が関わっている可能性があります。

リンク先で方向転換能力の技術の一つに関して動画付きで解説しています。↓

 

https://www.facebook.com/empowertraining.nz/videos/1002092513242855/

  

片脚で踏ん張るな!

 

方向転換のポイントとして、

 

  • 内側の脚で減速すること。
  • 方向転換する方向へ身体を傾けること。
  • 減速の場合は後ろに重心残すこと。(身体の傾きを利用して)
  • 方向転換後、素早く外側の脚から内側の脚へ重心を移動させること。

 

が挙げられます。

動画を見てみるとわかると思いますが、beforeとafterに分かれていて、beforeでは外側の脚だけで曲がろうとしています。

afterは動画前半で見ることができるトレーニングを行った後の様子ですが 、上記のポイントを意識することでよりスムーズな方向転換が行えています。

特に2番目の男の子がスムーズにできています。

 

急激な方向転換から加速するときは、みんなまず間違いなく外側の脚を使うと思います。

しかし減速のときはどうでしょうか。

ガツンと外側の脚で減速して、同時にそのまま外側の脚でギュンと曲がろうとしてませんか?

もしくはバタバタと何度も足踏みをしていませんか?(結果的にバタバタするのは問題ないが、バタバタして止まろうとするのは✕)

(ちなみに以前は僕の中の方向転換のイメージは前者のような感じでした。一発でギュンと曲がるような。)

 

この方法だと、

・方向転換がしにくい、

・片脚に大きな負担がかかってケガのリスクが高まる(膝関節の靭帯損傷など)、

・何度も繰り返すと疲れやすい、

といったデメリットがあります。

 

そうではなく、減速の時に内側の脚を使い、重心を残しておく(身体を傾ける)ことによって、

 

余分に膨らむことなく急角度で曲がることができる。

 

片脚だけで方向転換した場合に比べ、内側・外側の両足を使うため、負担を分割できる

 

関節への負担を減らし、怪我のリスクを低くすることにつながる。

 

より身体のポジションを安定させることができる。

 

反復したときに疲れにくい。

 

より速く方向転換が出来る。

 

といったメリットが得られます。

この技術は特に方向転換の角度が大きくなればなるほど有効です。

 


長友佑都プレー集 2015/2016 【ディフェンス編】 インテル Yuto Nagatomo Defensive Skills

 

 上の動画の1分7秒からの1対1のシーンでは、この方向転換が行われています。

長友選手は大きく2回方向転換をしますが、2回とも内側の脚を身体の前について減速し、外側の脚で加速しています。

特に2回目の方向転換がわかりやすいかと思います。

 

 

まとめ

今回はアジリティに関して方向転換の技術から書きました。もちろんこんなこと言われなくても自然にできている人はいます。

 

しかし、もう一度方向転換という能力を考えた時に、感覚ではなく言語化されていることで、理解しやすくなると思います。

これをきっかけに自分がどうやって方向転換を行っているか見直してみてください。

 

また、小さい子供はこの技術を持っていない、知らない、できない子供は多いと思います。

子供のスポーツ指導に関わる方は、ただアジリティのトレーニングを行うのではなく、こういう視点も持ってみてはいかがでしょうか?

 

ただし、以前にも書いたようにアジリティは相手がいる状況下で発揮される能力です。

「方向転換はこうやるんだ!」

と言ってコーンを相手にジグザグ走をしていてもアジリティは思ったように向上しない可能性が高いです。

 

あくまで一つの要素として今回の方法を考えてみてください。

 

 

結論

 内側の脚と重心大事

 

11/27 編集 追記

 

 

 

この記事で言いたかったのはこんな感じの動きです。↑

 

また、方向転換や重心移動など効果的な動きを、非常にわかりやすく、以下のリンク先の鬼木祐輔さん↓が紹介してくださっています。

この記事もこの方のお話や講習会から学んだことをもとに書きました。

ぜひ、まずは本から読んでみてください。

 

 

 

20代大学生! 将来スポーツ界で生きていくこと、 運動で日本中の人達を豊かにすること目標に勉強中。。。