KEI.'s blog

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<群馬の男子校>日本一熱くクレイジーな男子校の闘い! -前高・高高定期戦-

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こんにちは。

KEI.です!

 

日本にいったいいくつの高校があるか知っていますか?

2016年現在でおよそ5000校(国公立・私立合わせて)です。

それではその中で、男子校・女子校の数はいくつでしょうか?

なんと、女子校は320校(全体の6.4%)、男子校にいたってはたったの125校(全体の2.5%)です。(2015年の情報)

 

実は、僕はその2.5%のうちの1人です。

すごいですねー。

 

今回は、そんな男子校の話です。

2つの男子校のクレイジーな伝統行事について書いていきます。

 

 

前高と高高

僕の地元は群馬県です。

群馬県は男子校・女子校王国で、男子校が8校、女子校が9校あります。

そしてそれが全て公立の学校である、という特徴を持っています。(同じような県は栃木県と埼玉県。他の県の男子校・女子校は私立が多い模様)

 

その中で僕は前橋高校という学校出身です。

基本的に略して前高(まえたか)と呼ばれます。

「まえこう」ではないので注意してください。

 

前高のライバル校に高崎高校が存在します。

こちらは略して高高(たかたか)と呼ばれます。

こちらも「たかこう」ではないので気をつけてください。

 

どちらも伝統校で、事あるごとに、

「前高に負けた。」

「高高に勝った。」

などと競い合っています。

 

そんな両校が年に一度真正面から争う伝統行事が「前高・高高定期戦」です。

 

定期戦とは?

定期戦は毎年秋に行われます。

簡単に言えば学校対抗の体育大会です。

 

行う種目は一般対抗種目と、部対抗種目(各部活動で競う)の2つに分かれており、各種目での勝敗がポイントとして加算され、最終的に勝敗を競います。

確か部対抗が勝つと3点。

一般対抗が6点だったと思います。

運動部に所属している生徒だけでなく、全校生徒が盛り上がれるように一般対抗の方が高い点数になっているわけです。

 

会場は前高か高高のどちらかで、1年ごとに開催会場が入れ替わります。

自校で行う時はホーム、相手校で行う時はアウェーといい、徒歩と電車で会場まで移動します。

 

この定期戦、約2000人の男子高校生が集結して開催されます。

 

クレイジーな行事

と、ここまで読んだ方は、

「ああ、男子校同士で合同体育祭やるのね。男ばっかで可哀想だね。華がないよ。何のために頑張るのお前ら。」

と思って終わりでしょう。

 

しかし、この定期戦、実は非常にクレイジーな行事です。

 

定期戦実行委員

毎年、両校に定期戦実行委員会が立ち上げられ、基本的には定期戦に関する事柄はこの定期戦実行委員によって会議・決定されます。

基本的に教師は細かく口を出すことはなく、ほぼ生徒の判断で運営されます。

 

その中でも実行委員長は特別な存在で、定期戦において各校のリーダーとなります。

 

この定期戦実行委員の仕事は定期戦の運営、、、よりも生徒の闘争心を煽ること、相手校へのライバル心を植え付けることにあります。

 

もはや宗教、「撃滅高崎!」

定期戦が近づくと実行委員が、事あるごとに生徒の前に現れます。

 

例えば全校集会の後、

司会「これで、全校集会を終わりにしm

実行委員「ちょっと待ったぁー!!!」

 

また、各クラスの朝のホームルームの後、

日直「これでホームルームを終わりにしm

実行委員「ちょっと待ったぁー!!!」

 

といった感じで生徒の前に跳び出してきます。

 

そこで何をするかというと、前高であれば、

生徒を煽り、高高を罵倒した後に、

「撃滅!高崎!」

と拳を振りおろしながら3回ほど叫びます。

 

生徒もこれに続けて

「撃滅!高崎!」

と叫ぶのです。

 

冷静に見たらやばい集団です。

 

Vカット

定期戦前日の夜、定期戦実行委員と有志の生徒はVカットをします。

簡単に言えば、バリカンでVの形に髪を残して残りを全部刈りとる、ということです。

 

この "V" もちろん "Victory" の "V" です。

翌日の勝利のために刈り上げるのです。 

(結局僕は一度もやりませんでしたが)

 

野次る煽る挑発する。

定期戦当日、前高も高高も違いに野次り合います。 

 

前高の生徒は高高の生徒から「白豚」という蔑称で呼ばれ(前高の体育ジャージがクリーム色で絶望的にダサいことから)、高高は前高から「山猿」と呼ばれます(高高のすぐ裏に山があることから)。

 

開会式では、両校の定期戦実行委員長の野次り合いから始まります。

互いに白豚、山猿と罵り合いながら定期戦スタートです。

 

ちなみに開会式では、前高の実行委員長はトウモロコシを(豚の餌)、高高はバナナを(猿の餌)を食べさせ合います。

僕の代の定期戦ではそこからヒートアップしてバナナとトウモロコシが飛び交いました笑(流石に先生の注意が入りました)

 

ガチで練習

生徒はこの定期戦のためにガチで練習します。

 

部活でも朝練なんてしない、という人も、朝から定期戦種目の練習をしたりします。

昼休み練習は当たり前です。

 

例えば、一般対抗種目の中に、玉入れや綱引きなどの種目があるのですが、

「どうやれば一番多く玉が入れられるか?」

「どうすれば一番大きな力で綱が引けるか?」

などしっかり研究して、がっつり練習して本番に臨みます。

 

実際本番では、その辺高校の体育祭とはレベルの違う玉入れと綱引きが行われます。

 

当日は非公開

この定期戦、是非一般の方にも見ていただきたいのですが、当日は完全非公開で行われます。

親もダメです。

 

なぜなんだろうと考えてみましたが、安全面というより、こんなものを外に見せたらまずいからじゃないかなと思っています。

 

それくらい、野次り合います。

  

まとめ

 

定期戦の熱さは正直文章では伝えきれないです。

 

何十年も昔から行われており、過去には全国放送のラジオを使って野次りあったり騎馬戦で流血騒ぎが起こったり、はたまた勝った方の学校の生徒が駅前の噴水に飛び込んだりなど 多くの事件、伝説を残して来ています。

 

僕が高校生の時はこういうもんだと思ってあまり違和感は感じていませんでしたが、今になって思い返してみると頭おかしいんじゃないかとも思えます笑

 

もはや宗教の域に達しそうな盛り上がりを見せる定期戦。

男子校のならではの熱い伝統行事の紹介でした。

 

結論

別に共学なんて羨ましくない。別に。

 

20代大学生! 将来スポーツ界で生きていくこと、 運動で日本中の人達を豊かにすること目標に勉強中。。。